ネットビジネスと努力の方向性

先日、漁師をやっている親類からネットビジネスの相談を受けた。相談の内容はご想像通り、魚介類をネットで販売したいので専用のホームページを開きたいという。とりあえず「魚介類をネット販売で出来るのか?」という疑問をぶつけてみると。実際に大手通販サイトで取扱われているとの事。食品衛生管理やトラブル時の対応をどうしているのか怪しかったが、そこは一先ず置いて。ネット販売で魚を買うという考えが日常生活で全く浮かばなかった事を漁師の親類に伝え、「これはネットビジネスとして成立、つまり黒字を出すことができるのか?」と再度疑問を投げかけると。「市場に卸すよりはましだろう」との回答だった。なんとも打算的である。サイトを開設するのは可能だけれど、更新は自分でやらないと現実的じゃないし、全くの素人が手軽に更新できるサイトを1から作ろうとすると費用がばかにならない、それに私はデザイナーではないので、魅力あふれるサイトをデザインする能力はない、などと否定的な回答ばかりしていたが、流石に可哀そうなので現実的なラインとして2つの選択肢を提示した。[1.大手通販サイトへ登録する]「2.周囲と相談して加工食品を地域ブランドとして専用サイトで販売する」。漁師の親類は、狭い地域で人間関係のシガラミが強く、共同して加工食品を作るのは難しいと難色を示す。昔から近所の仲が悪く派閥化していた閉鎖的地域なので、漁師の親類が言いたい事は理解できるが・・・それでは、いつまで経っても改善せず過疎が進んで村自体が存続できなくなるだろう、実際村の人口も20年前に比べて4割まで減ってきている。愚かしい事だ・・・などと呆れつつ、とりあえずは大手通販サイトへの登録を試すこととなり、既に利用されている生産者さんと同じ付加サービスや独自に実施できるサービスが無いかを検討しながら、最初の相談は終了した。後日、ネットを漁っていると、【漁業の6次産業化】に成功した女性社長がいるというサイトを見つけた。その記事を読んでいると漁師の親類がいかに甘い認識なのかが伺える。いまだにネットビジネス化すれば儲かると思っていることにも驚きだが、ネットは道具でしかなく、それを利用すべき状況にすら至っていないのではないか?もっと努力すべき事が他にあるのではないか?と言ってやりたいのだが、私にはその後彼らの面倒を見る余裕も気概もないので、深入りする事はやめにした。

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